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北海道の中古住宅はなぜ冬に強い?

北海道の一面を覆う雪景色は美しい一方で、家づくりにおいては独自の課題をもたらします。
今回は、北海道の家が積雪や寒さといった厳しい自然条件にどのように立ち向かい、一年を通して心地よい居住空間を実現しているのか、その構造的な特徴と暖房システム、そして住宅性能について詳しく掘り下げていきます。
積雪や寒さに対する北海道の家の工夫
<雪を滑らせやすい屋根形状が基本>
北海道の中古住宅が積雪対策として採用している基本的な工夫の一つに、雪が自然に滑り落ちやすいように設計された屋根形状が挙げられます。
特に、急勾配の屋根や、片流れのように一面に傾斜がついた屋根は、積雪が屋根材の上に長期間留まることを防ぎ、自重で滑り落ちる「雪滑り」を促進する効果があります。
これにより、建物の構造にかかる雪の重さによる負荷を軽減できるだけでなく、頻繁な雪下ろし作業の負担を大幅に和らげることが可能となります。
<風除室で外気の侵入を防ぐ>
玄関ドアを開けた際に、冷たい外気が直接室内に流れ込むのを防ぐために、多くの北海道の中古住宅では「風除室」と呼ばれる空間が設けられています。
これは、玄関ポーチ部分を囲い、さらに扉を設けることで、外気と室内の間に緩衝帯を作る仕組みです。
風除室を設けることで、ドアを開閉する際の急激な温度低下を抑制し、室内の暖房効率を維持することができます。
<寒冷地仕様の窓や断熱材で外気の影響を抑える>
北海道の住宅では、一般的な地域よりも高性能な「寒冷地仕様」の窓が採用されることが多く、例えば、熱伝導率の低い樹脂サッシや、空気層によって断熱効果を高める複層ガラス、コーティングを施したLow-Eガラスなどが用いられます。
これらの窓は、室内の暖房熱が外へ逃げるのを最小限に抑え、外からの冷気の侵入も効果的に遮断します。
まとめ
今回は、北海道の家が積雪や寒さといった厳しい自然条件にどのように立ち向かい、一年を通して心地よい居住空間を実現しているのか、その構造的な特徴と暖房システム、そして住宅性能について紹介しました。
当社では、ミニマムスタイル(小さく建てて、大きく暮らすというライフスタイル)の提案を行っております。
北海道の家づくりにおける積雪や寒さへの工夫について当社でも採用しております。
本記事の施工事例として、当ホームページの「プロトタイプ」「完成実例」もぜひご一緒にご覧ください。



