道産カラマツ材と住宅性能にこだわった
ZEH仕様の二世帯住宅
共働きのIさんは「いつかは、実家のある帯広に生活拠点を定めよう」と考えていました。昨年の春、奥さんの帯広市への転勤が決まり「地元のカラマツを生かせる家づくりをしたい。長年の夢がようやく叶うときが来たと思った」と言います。そしてすぐに「とかちの木で家をつくる会」に加盟する水野建設に問い合わせをしました。

上がり框の下に靴を収められるように設えた玄関。将来、車椅子用のスロープが設置できるよう、空間を広く取っている

玄関ホールは空間にゆとりを持たせて、トイレを配置。必要に応じて壁を壊し、車椅子対応の多目的トイレに変更できる
ところが肝心の土地探しが難航。水野建設は、築30年の実家が立っている敷地を生かしたプランを提案しました。「私たち家族の先々の暮らしまで考えた提案に、家づくりを安心してお任せできると思いました」。また、5年前に転勤先で大規模停電を経験したご夫妻は、太陽光発電システムの採用も希望。「太陽光発電を採用したZEH住宅の施工実績があったことも、新築依頼の決め手になった」とIさん。初夏から1~2週間に一度は打ち合わせを重ね、水野建設はご夫妻の要望を整理しながら、3世代の暮らしやすさを考慮したプランをつくり上げました。

造作テレビ台の中にエアコンを収納。玄関ホールとリビングには回遊動線を採用した

リビングには、ご両親が丹精して手入れしている庭を見渡せる大開口を設置。視線の抜けがリビングに開放感を与えている

キッチン横の壁には、マグネットシートを張ったニッチを設えた。右手奥は、庭を一望するご両親の部屋

キッチンから洗面スペースまでを裏動線でつなぎ、家事の手間を軽減。洗面スペースはリビング側にも出入り口を設け、回遊動線とした
2023年5月、Iさんご一家の新生活がスタート。ご両親の部屋のある1階は、キッチンからパントリー、ファミリークローゼット、水まわり、リビングが回遊動線で結ばれています。カラマツの木肌に包まれるような高い吹き抜けを設けたリビングは、スケルトン階段で2階につながり、Iさんご一家は階下の気配を感じながら、それぞれの個室やフリースペースで自分の時間を楽しめます。
「エアコン1台なのに、室内の温度が均一。しかも、太陽光発電で電気を自給自足しているので、電気代の心配もありません。家事もしやすくて、心から居心地がいいと思えるマイホームができました」と、奥さんは笑顔で話します。

カラマツの屋根なり天井が頭上に広がるリビング。高さ5.6mの吹き抜けがつくり出すのびやかな空間を、スケルトン階段や手すりのアイアンがぐっと引き締める

吹き抜けに面した2階のホールは、造作の本棚やデスクを設置したフリースペース。Iさんお気に入りの読書空間となった。突き当たりは子ども部屋

2階のフリースペースから間仕切りなくつながる子ども部屋。オープンなつくりで、1階にいる家族の声もよく届く

2階のトイレの壁には、奥さんが選んだ植物標本を描いたクロスを張り、遊び心ある設えに仕上げた
単身赴任中のIさんも週末は新居で過ごし、リビングを見下ろす2階のフリースペースで読書三昧。「帯広と赴任先の往復も苦にならないくらい、わが家が快適。初めて迎える冬はどのくらい暖かいのか、今から楽しみです」と、満足そうに話してくれました。