築34年の実家の基礎と構造を生かした
木の温もりあふれる住まい
帯広の市街地に隣接する古くからの住宅街で、Yさんのご両親がマイホームを構えたのは1986年のこと。歳月が流れYさんは独立し、実家の近所で借家生活を送っていました。「4年ほど前、空き家になった実家を活用したいとリノベーションを検討し始めました。既存の建物を活かした家づくりはエコにつながりますし、費用面でも有利だと考えました」。
そう語るYさんは、リノベーションにあたって、既存の構造や基礎を生かしながら、できる限り木を生かした住まいに一新したいと考えていました。「特に、外壁は羽目板仕上げにしたいと思っていました。地元の工務店なら実現できるのではと調べたら、カラマツ材で地産地消の家づくりをしている水野建設を見つけました」。
リノベーションを思い立ってから2年後、第2子を授かったご夫妻は、2019年に家づくりを本格的に開始し、以前から気になっていた水野建設に問い合わせをしました。「子どもが小さかったので旧居に来てもらったのですが、とても親切にいろいろな相談にのってくれて好感が持てました」。そして翌年2月、水野建設にリノベーションを依頼しました。
築34年の建物は過去に一度リフォームを行っていたこともあり、間取り変更に伴う軸組みの変更・修正が必要でしたが、現地調査で躯体に問題はなく良好な物件であることを確認できました。プランづくりの際には、ご夫妻はLDKや水まわり、スタディルームなどの家族の共用スペースをゆったりしたつくりにしたいと要望。暖房には、エアコンに加え、ランニングコストの圧縮や災害時に役立つ薪ストーブの設置も希望しました。水野建設は従来の高断熱・高気密の住宅性能に加え、冬の日射をより多く取り込める南面の大開口と高性能サッシの採用を提案しました。
2020年10月末、Yさん一家の新生活が生まれ変わった住まいで始まりました。新居には外壁に加え、内装にも床や天井、階段などにカラマツ材がふんだんに使われ、ご夫妻の願いどおり、木の温もりあふれる空間を実現。「床も無垢材を使っているので足触りが優しく、暖かいです。薪ストーブの火を家族で囲むひとときも格別。ものすごく落ち着くんですよ」と、Yさんは笑顔で語ります。
家族の共有スペースを集約した1階には、ゆったりとしたLDKのほか、予備室を兼ねた洋室、洗面と脱衣室を分離した水まわりをレイアウト。「新築だったら、ここまでゆとりある空間づくりはできなかったと思います。リノベーションを選択し、じっくりと時間をかけてプランを検討できたので、納得できる家づくりができました」と、奥さんも満足そうに話してくれました。