住まいの原点に帰る
木の年輪を感じさせ、
職人技が聞こえる家づくり

十勝の辺境の地で育った私にとって、木は常に身近な存在でした。四季を彩り、森の生態系を育むのは地元の木々でした。

現在、「住」の環境問題が問われ続けています。しかし、今ほど「住の品格」が、内からも外からも求められている時代はないというのに、改善の兆しは見られません。住まい手の品格は使う素材で評価され、職人の品格はその流した汗で決まります。そもそも住まいは、地元の素材を駆使し、地元の職人たちの手でつくられました。家は近くの森からつくられたのです。そこで使われる木の年輪は、住まい手には自然の厳しさを語り続け、その歴史を教え、職人には使い勝手の問いかけと緊張感をもたらします。だから木は木であり続けるわけです。

大地と対話し、地元の素材を使った地場の気候風土に即した家づくり。本物の木の家が世の中を少しずつ変えていくという思いで、家づくりをしています。